長年、変形性股関節症と向き合いながら、杖をついて歩く生活を続けていました。
その影響もあってか、ある時から腰や脚に痛みやしびれを感じるようになり、日常生活に支障をきたすまでに悪化しました。
痛みに耐えられなくなり診察を受けた結果、「腰部脊柱管狭窄症」という診断が下されました。
この記事では、私が脊柱管狭窄症と診断されるまでの経緯を振り返りつつ、この病気がどのようなものか、自分の腰のMRI画像を交えて解説しています。
同じように腰や脚に不調を感じている方や、脊柱管狭窄症について知りたい方に役立てていただければ幸いです。
また、診断が遅れると治療が難しくなる場合もあるため、早期発見の重要性についても触れています。
私自身の経験を通して、病気との向き合い方や治療の選択肢についても共有しますので、ぜひ最後までご覧ください。
発症前の状況
2018年冬、左脚の深部感染が再発して、1か月半の治療後退院したあと、私は、ほとんど歩きませんでした。
その理由は、主治医から「歩くのを控えてください」と指示をうけたからです。
主治医としては、まだ完全に治癒していない感染部位や創部に負担をかけ、再燃や治癒遅延の可能性を考慮したのだと思います。
2019年4月~
2019年4月頃、外出の機会が増えた際、10分歩くと膝に手をついて休む必要がある状態でした。
これは深部感染の治療後あまり歩いていないので、筋力不足によるものだと思っていましたが、実際には脊柱管狭窄症による「間欠性跛行」の症状が出始めていたのです。
間欠性跛行とは
間欠性跛行とは、歩行中に脚のしびれや痛みが強まり、休憩が必要になる状態を指します。
休むと症状が和らぎ、再び歩行が可能になりますが、再度歩き始めるとまた痛みが現れます。
前かがみで歩くと楽になることが多いのも特徴です。
2019年8月~
8月頃から、左脚のしびれ、右膝に強い痛みを感じるようになり、整形外科のかかりつけ医を受診しました。
腰部脊柱管狭窄症という診断
2019年8月27日 診察
かかりつけ医の診察を受け、即座にMRI検査が行われました。
その結果、主治医から「左脚のしびれ、右膝の痛みは変形性膝関節症ではなく、脊柱管狭窄症の可能性が高いということで、脊柱管狭窄症の専門医を紹介されました。
脊柱管狭窄症とは
脊柱管狭窄症は、脊柱管(背骨の中にある神経が通る管)が狭くなることで神経が圧迫され、痛みやしびれなど様々な症状を引き起こす病気です。
腰部に発生する場合は、臀部から足にかけての痛みやしびれ、長時間の歩行や立位で症状が悪化し、休むと楽になる「間欠性跛行」が特徴です。
まさしく、私の診断前の症状といっしょでした。
2019年9月10日 専門医の診察
診断を確定するために以下の検査が行われました。
- X線検査: 骨の構造を確認し、椎間板の狭窄や骨の変形を評価します。
- MRI検査: 脊髄や神経の状態を詳細に観察し、圧迫の程度や原因を特定します。
- CT検査: 骨や関節の詳細な断層画像を取得し、狭窄の正確な位置を確認します。
診断結果
「第4-5腰椎間の腰部脊柱管狭窄」と診断されました。以下の画像は、私の脊柱管の写真で、第4-5腰椎間の狭窄が確認できます。わかりますか❓
脊柱管狭窄症の原因
私は長年、変形性股関節症の影響で歩行が不安定になり、杖を使わざるを得ない生活を送っていました。
この状態では、通常の歩行では使わない筋肉や関節に負担が集中し、特に腰や脊椎への影響が大きかったみたいです。
歩くたびに不自然な姿勢を取ることで、脊椎が徐々に歪み、その結果、脊柱管への圧力が増加しました。
この負荷の積み重ねが、私の脊柱管狭窄症を引き起こした原因と考えられます。
日常の動作が体全体にどれほど影響を与えるかを、身をもって実感しました。
まとめ
長年の変形性股関節症が脊柱管狭窄症の発症に繋がる過程を振り返り、病気の背景や診断に至るまでの体験を書きました。
私の場合、歩行の不安定さが腰や脊椎に負担をかけ、脊柱管に圧力を与え続けた結果、神経圧迫が進行していました。
診断ではMRIやCTによる詳細な検査が行われ、第4-5腰椎間の狭窄が判明しました。
間欠性跛行などの症状は日常生活に支障をきたすので、早期発見と適切な診断がいかに重要であるかを実感しました。
次の記事では、腰部脊柱管狭窄症で、私が受けた「低侵襲手術による後方除圧術の詳細」や、その後のリハビリについて書く予定です。
同じ病気に悩む方々が適切な治療にたどり着く助けになれば幸いです。