脊柱管狭窄症は、日常生活に大きな支障をきたす病気です。
私自身も長年、腰の痛みや足のしびれ、歩行困難に悩まされてきましたが、最終的に後方除圧術(顕微鏡下)という手術を受けることになりました。
この手術は、低侵襲手術として体への負担が少なく、神経の圧迫を取り除く効果が期待できる方法です。
この記事では、手術に至るまでの経緯から手術内容、術後の回復までの体験を中心に、脊柱管狭窄症で悩む方々の参考となる情報をお伝えします。
特に、手術の詳細や医師からの説明、摘出された靭帯や軟骨を目の当たりにしたときの感想など、具体的なエピソードを交えながら記載しています。
同じような症状で苦しんでいる方に少しでも役立つ内容を目指しています。
脊柱管狭窄症の症状と診断——気になる症状はありませんか?
脊柱管狭窄症は、腰や脚の痛み・しびれが特徴の病気ですが、「ただの疲れかな?」と見過ごしてしまうことも少なくありません。
以下の記事では、脊柱管狭窄症の原因や症状、診断の流れを分かりやすく解説しています。
特に「歩くと脚が痛くなる」「休むと楽になるけど、また痛みが出る」といった症状に心当たりがある方には、ぜひ読んでいただきたい内容です。
初めて診断を受ける方や、治療を検討している方にも役立つ情報が満載で、専門知識がなくても理解しやすくなっています。
気になる症状がある方は、ぜひチェックしてみてください。
手術方法の選択
脊柱管狭窄症の手術には、主に2つの術式があります。ひとつは後方除圧術(顕微鏡下)、もうひとつは椎弓形成術です。
私の手術は、低侵襲手術の一つである「後方除圧術(顕微鏡下)」で行われました。
低侵襲手術とは
低侵襲手術とは、体への負担を最小限に抑えた「体に優しい手術」です。
従来の開腹・開胸手術に比べ、傷が小さく、術後の痛みが軽減され、美容的にも優れています。
また、入院期間が短く、早期社会復帰が可能です。
代表的な方法には、カメラと専用器具を用いる内視鏡手術、精密な操作が可能なロボット支援手術、拡大視野で行う顕微鏡下手術があります。
これらは出血量が少なく、術後癒着や免疫低下を防ぎやすい点でも優れ、早い回復が期待できます。
後方除圧術(顕微鏡下)とは?
後方除圧術(顕微鏡下)は、狭くなった脊柱管を広げ、神経への圧迫を取り除く手術です。
この手術では顕微鏡を使用し、神経や血管を詳細に観察しながら、術者と助手が拡大された立体的な視野を共有します。
これにより、精密で安全な手術が可能になります。
また、必要最小限の骨の切除で神経の除圧を行い、正常な関節や骨の構造を温存するのが特徴です。
椎弓形成術とは?
もう一つの術式である椎弓形成術は、狭くなった脊柱管を広げるために行われます。
脊椎の後方にある椎弓を切開し、脊柱管を広げることで神経への圧迫を緩和します。
この手術は、圧迫が広範囲にわたる場合に適しています。
後方除圧術(顕微鏡下)手術の内容
私の手術では、後方除圧術(顕微鏡下)は、3つの手技「脊椎固定術」「椎弓切除術」「椎弓形成術(2椎弓)」で行われました。
3つの手技が採用された理由
私が受けた後方除圧術(顕微鏡下)の「脊椎固定術」「椎弓切除術」「椎弓形成術(2椎弓)」の組み合わせは一般的ではないらしいです。
このような複合的なアプローチは、症状や脊椎の状態、年齢などを考慮して決定されると主治医から説明を受けました。
脊椎固定術の目的と内容
脊椎固定術は、脊椎の安定性を高め、神経への圧迫を防ぐための手術です。
私の場合のように脊椎の不安定性がある疾患に適用されます。
プレートやスクリュー、ロッドを使用して脊椎を強化します。
これにより、脊椎の安定性が確保され、症状の改善が期待されます。
椎弓切除術の目的と内容
椎弓切除術は、狭くなった脊柱管を広げて神経への圧迫を取り除く手術です。
主に脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアの治療に用いられます。
手術では椎弓の一部と黄色靭帯を切除し、神経根を直接確認しながら圧迫の原因となる靱帯や骨を摘出します。
これにより神経の通り道が確保され、痛みやしびれなどの症状軽減が期待できます。
椎弓形成術(2椎弓)の目的と内容
椎弓形成術(2椎弓)は、脊柱管を拡大して神経への圧迫を緩和する手術です。
主に脊柱管狭窄症の治療に用いられます。
手術では、2つの椎弓を切開して開き、人工骨やチタンインプラントを挿入して脊柱管を広げます。
この方法により、脊柱管の構造を維持しつつ、神経の圧迫を取り除くことができます。
手術自体は約2時間で完了しました。
術後の説明
手術が無事に終わった後、主治医から術後の詳細な説明を受けました。
今回行われたのは「後方除圧術」であり、顕微鏡を使用して神経を圧迫していた部位を丁寧に取り除く手術だったとのことです。
さらに、主治医は手術で施された3つの手技についても説明してくれました。
内容は少し専門的でしたが、私の症状の原因となっていた部分がどのように解消されたのか、具体的に教えてもらったことで、納得感がありました。
説明の後、主治医は手術中に摘出された靭帯や損傷していた軟骨を、透明なビンに詰めて見せてくれました。
その見せてくれた物は決して快いものではありませんでしたが、実際に目で確認することで、これらが私の痛みや不快感の原因だったのだと実感しました。
「これでようやく長年苦しんでいた問題が解決したのだ」と感じたことは覚えています。
手術が成功し、原因となる組織が取り除かれたことが具体的に分かった瞬間は、これまでの不安や恐怖が少しずつ和らいでいくように感じました。
もちろん、術後の回復には時間がかかることを理解していましたが、この日を境に、私は新たな一歩を踏み出す希望を持つことができました。
まとめ
今回の手術体験を通じて、後方除圧術(顕微鏡下)が低侵襲手術として体への負担を抑えながら、神経の圧迫を効果的に取り除く方法であることを経験しました。
術後、医師から手術内容や施された3つの手技について丁寧な説明を受け、自分の症状がどのように改善されたのかを理解できたことが安心感につながりました。
また、実際に摘出された靭帯や損傷した軟骨を見たことで、問題の原因が取り除かれたことを強く実感しました。
次回の記事では、術後のリハビリや退院後の生活の注意点について、同じ病気で悩む方々に役立つ情報をお届けします。この体験が、皆さんの参考になれば幸いです。