【重度変形性股関節症】治療放置の代償と人生を変えた決断!杖なしで歩くための挑戦

闘病記録

30歳という若さで両大腿骨頭壊死という重い病に直面しました。

私は手術を受け、2年間休職した後、通勤の問題から東京での復職を諦め、地方都市で新たなキャリアをスタートさせました。

しかし、右足をかばう左片杖での生活は予後が厳しく、次第に両股関節の痛みが増し、気づけば重度の変形性股関節症となっていました。

2000年当時、人工関節手術を考えましたが、両足の手術には1年の休職が必要とされ、仕事優先のため断念。

定年後に時間の余裕ができ、ようやく手術を決断しました。

ただ長年治療を放置していたため、股関節の状態は悪化し、初診では医師に手術を断られるほどでした

それでも「杖なしで普通に歩きたい」という強い思いから再度お願いし、手術を受けることができました。

この記事では、重度の変形性股関節症との長い闘い、治療の選択、主治医との出会い、そして手術に至るまでの道のりをお伝えします。

この記事が同じ悩みを抱える方への希望やヒントになれば幸いです。

両大腿骨頭壊死の発症から転職まで

30歳で発症した両大腿骨頭壊死により、左股関節と右股関節ともに回転骨切り術を受け、2年間休職しました。

厳しいリハビリと両松葉杖での生活は、身体だけでなく心も鍛える経験でした。

この過程で、東京での復職を断念し、新しいキャリアを地方都市で模索する決断に至りました。

以下の2つの記事は、大腿骨骨頭壊死の発症から転職までの道のりを綴っています。

大腿骨頭壊死の発症の経緯、そして手術の詳細、リハビリでの苦労、新しいキャリアへの希望と現実を赤裸々に書いています

長い同病生活をする方やそのご家族へ、希望と勇気を届ける内容です。

ぜひ読んでみてください。

30年後には重度変形性股関節症になった

手術を受けた後、新たな生活が始まったものの、30年後に重度の変形性股関節症となりました。

人工関節手術を断念した理由やその後の生活、そして最終的に手術を決断するに至る経緯をお話しします。

1986年に転院

1986年12月、就職先近くの病院に転院しました。

転院後3年目に大腿骨頸部や骨幹部を貫通し、骨片を固定していた釘(スクリュー)を抜きました。

釘を抜くことで、回転骨切り手術の区切りがつきました。

1990年両松葉杖から1本杖での歩行が悪化の原因

歩行や走行時の大腿骨頭への荷重は、体重の3~6倍になるそうです

そのため、大腿骨への荷重を減らすため、生活上、杖を持つよう医師から言われていました。

当初は、松葉杖だったのですが、松葉杖では、歩きにくいだろうことで、転院して5年目で1本杖の歩行許可がでました。

しかし、仕事も忙しくなり、東京や地方のお客さんへの出張の機会が増えきていました。

今思うと、1本杖では、大腿骨頭の荷重低減につながらず、足への負担は、大きかったのだと思います。

2000年 変形股関節症の診断あり

広島に来て15年たった2000年になった時、出張などで長距離を歩くと安静時にも股関節やその周囲に痛みを感じ、診察を受けた結果「変形性股関節症」と診断されました。

変形性股関節症とは

股関節の軟骨が徐々に摩耗し、関節の正常な機能が損なわれる病態です。

私の場合、両足の大腿骨骨頭壊死という既往症があったので、変形性股関節症になるリスクは高かったのだと思います。

私が診てもレントゲンで左右大腿骨の骨頭がつぶれていることがわかるくらいの状態でした

人工関節置換術を断る

先生から両足の人工関節置換術を勧められましたが、片足だけで、手術後の入院とリハビリに約6ヶ月かかると言われ、両足の手術をすると1年会社を休むことになります。

45歳で部長職についたばかりだったので、仕事を優先して手術を断りました。

2015年 重度変形性股関節症の診断

2000年の変形性股関節症だったのが、15年後は、重度の変形性股関節になってしまいました。

診断のきっかけ

2015年、転倒してあばら骨を折った際、整形外科医の診察を受けました。

先生は、私の歩き方がおかしいので、レントゲンを撮り、足の状態をきかれました。

私は、「15年前に変形性股関節症と診断され、痛みはないが股関節の可動域が狭くなっていて、歩きにくいし、靴下をはいたり、爪を切るといった日常生活に支障がでている」と説明しました

先生の診断

レントゲンを診た先生は「これは酷い。痛みが凄いでしょう。よくこんな足で生活していたね。これは重度の変形性股関節症」と言われました。

重度変形性股関節症とは

重度の変形性股関節症は、股関節の軟骨が著しく減少し、骨同士が直接擦れ合う状態にまで進行したものです

激しい痛みと可動域の制限で歩行や立ち上がりが困難になります。

なぜ、私は痛みを感じなかったのか

私の場合、「骨と骨が融合したため、関節の動きが著しく制限され、摩擦や動揺が減少して痛みを感じにくくなったのではないか」と説明されました。

手術までの経緯

股関節の状態は重度の変形性股関節症で非常に悪く、手術の難易度も高いものでした。

そのため、手術を受けるまでに約1年の期間を要しました。

人工関節置換手術を決意した理由

60歳で定年退職を迎え、時間に余裕ができたことが大きなきっかけでした。

また、生活の質(QOL)を改善したいという強い思いから、人工関節置換手術を受けることを決意しました。

具体的な目標としては以下のようなことになります。

  • 杖を使わずに普通に歩きたい
  • 自分で足の爪を切れるようになりたい
  • 立ったり座ったりの動作を楽にしたい
  • 歩く際の痛みから解放されたい

有名な先生に診察を依頼するも、一度は断られる

重度の変形性股関節症と診断してくれた主治医に相談したところ、人工関節置換手術で有名な先生を紹介されました。

その先生のもとで初診を受けた際、レントゲンやCTの結果を見てこう言われました。

非常に難しい手術になる。痛みがないのなら、今のままでいいのではないですか。どうするか考えてください

そのタイミングで、知人から仕事の手伝いを頼まれたこともあり、手術を先送りにすることを決めました。

再度のお願いで、手術が実現

初診から1年後、痛みの軽減と生活の質向上を改めて強く願い、断られた先生にもう一度手術をお願いしました。

先生は「わかった。頑張りましょう」と快諾してくださり、手術を受けることが決まりました。

まとめ

両大腿骨頭壊死の発症から30年、重度の変形性股関節症と向き合いながら仕事を続け、定年後に手術を受ける決断をしました。

「杖なしで普通に歩きたい」という強い想いが支えとなり、ようやく人工関節置換手術を実現することができました。

変形性股関節症は、早期治療が鍵です。適切なタイミングで手術を受けていれば、難易度やリスクを減らせる可能性があります

症状を放置せず、専門医の診断を仰ぎ、適切な治療を受けることが大切です。

私の経験が、変形性股関節症を抱える方々への希望となれば幸いです。

次回は、実際の人工関節置換術とその詳細についてお伝えします

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