乾癬性関節炎は治せる?治療方法と症状改善の体験談

闘病記録

乾癬性関節炎は、乾癬の皮膚症状に加え、関節にも炎症を引き起こす自己免疫疾患です。

この病気と向き合いながら、私は2005年に治療を開始しました。

それ以来20年が経ち、さまざまな治療を試みる中で、痛みや腫れといった症状とどう向き合うかを模索してきました。

治療には免疫抑制剤や抗リウマチ薬が使用され、定期的な血液検査を受けながら、副作用と効果のバランスを取りつつ進めてきました。

乾癬性関節炎は、日常生活にも大きな影響を及ぼすため、身体的な症状だけでなく、精神的な負担との戦いでもあります。

2024年現在、私の症状は落ち着きを見せており、腫れや痛みも軽減していますが、ここに至るまでには人工関節置換術のおり、深部感染をおこしてしまい、治療の中断もありました。

この記事では、治療の流れや重要な検査について詳しく説明しつつ、私自身の体験を交えながら、同じ病気に悩む方々に少しでも役立つ情報をお届けします

乾癬性関節炎との20年の歩みをご覧ください。

乾癬性関節炎と診断までの経緯

膝の腫れが始まり、次第に日常生活にも支障をきたすようになった2000年頃。原因不明の痛みと腫れに悩みながら、2005年までの5年間、私は3つの病院を渡り歩きました。

そして、ようやくたどり着いたのが「乾癬性関節炎」という診断でした。

この病気を理解するまでの苦労や、不安と向き合いながら治療を求めた道のりを詳しく綴ったこの記事は、同じように診断がつかず悩む方々の参考になればと思っています。

迷いや苦労の果てに見えた光を、ぜひご覧ください。

乾癬性関節炎の治療とは

2005年当時の乾癬性関節炎の治療では、メトトレキサートを中心とし免疫抑制剤抗リウマチ薬を併用しました。

メトトレキサートの効用

メトトレキサートは、乾癬性関節炎や関節リウマチの治療で広く使用される免疫抑制剤で、免疫系の異常な働きを抑え、関節の炎症を軽減する効果があります

その結果、痛みや腫れが和らぎ、関節破壊の進行を遅らせることができます。

また、長期的な関節機能の維持にも役立ち、日常生活の質(QOL)向上を目指す治療において重要な薬剤です。

抗リウマチ薬の効用

抗リウマチ薬は、関節リウマチの進行を抑え、関節の破壊や変形を防ぐ薬です

炎症や痛みを抑えるだけでなく、病気そのものに働きかけるのが特徴です。

時間をかけて効果を発揮し、長期的に関節の健康を守ります。

メトトレキサートと抗リウマチ薬を併用する理由

主治医は、メトトレキサート抗リウマチ薬の併用で、乾癬性関節炎の進行を最大限に抑えつつ、炎症や痛みを効果的にコントロールし、関節の破壊を防ぐことを目指したと聞きました。

メトトレキサートと抗リウマチ薬の服用の量とは

私は、メトトレキサートと抗リウマチ薬の量は以下になっていました。

メトトレキサートの服用

メトトレキサートは週1回、1錠2.5mgを朝2錠、夜1錠を服用していました。

抗リウマチ薬

私の場合、抗リウマチ薬としてリマチル錠100mg毎日朝夜に1錠ずつ服用していました。

メトトレキサートと抗リウマチ薬を併用して場合の副作用

メトトレキサートと抗リウマチ薬の服用する場合の副作用には、吐き気、食欲不振、口内炎、疲れやすさがあります。

肝臓や血液への影響もあり、定期的な血液検査が必要になってきます。

また、免疫が抑えられるため感染症にかかりやすくなることもあります

稀に咳や息切れが続く場合は肺炎の可能性があるので注意が必要です。

メトトレキサートの治療の中止

メトトレキサートを飲み始めて約10年後、2016年2月に人工関節置換術を受けた後、3月に深部感染を発症しました。

原因として、10年以上服用していた免疫抑制作用のあるメトトレキサートが疑われたため、主治医の判断で服用を中止しました。

それ以降は、免疫を抑えすぎない抗リウマチ薬のみで治療を続けています。

以下の記事は、人工関節置換術後の深部感染について詳しく書いたものです。

免疫抑制剤を長年使用していたことが原因の一つと考えられており、深部感染の治療法や注意点が解説されています。

深部感染がどのようなものか、深部感染になった場合、どのような治療をするのか、知りたい方は、読んでみてください。

定期的な血液検査

乾癬性関節炎や関節リウマチの治療を安全かつ効果的に進めるため、月1回の血液検査が重要です

2005年から2024年まで治療の効果や病気の進行状況を確認し、副作用の早期発見に努めています。

血液の検査内容は以下ものです。

炎症マーカー

  • C反応性タンパク質(CRP):炎症の程度を評価。
  • 赤血球沈降速度(ESR):炎症の持続性をチェック。

肝機能検査

AST/ALT:メトトレキサートなどの薬が肝臓に与える影響を確認。

腎機能検査

BUN/クレアチニン:腎機能の状態と薬の影響を評価。

血球数

全血球計算(CBC):白血球、赤血球、血小板を調べ、感染症リスクや健康状態を把握。

これらの検査により、副作用の早期対応が可能となり、安心して治療を続けられます。

乾癬性関節炎の治療効果

2005年に発症して以来、免疫抑制剤や抗リウマチ薬を使用し、2024年、約20年たちました

今は、以下のような効果が得られています。

関節の水腫がなくなる

膝に水が溜まることがなくなり、関節液の過剰分泌が抑えられています。

腫れがない

関節の腫れや炎症が収まり、関節が正常な大きさに戻っています。

ソーセージ指の改善

乾癬性関節炎の特徴である「ソーセージ指」が通常の指の形状に戻っています。

痛みやこわばりの軽減

関節の痛みや朝のこわばりがなくなり、日常生活に支障はありません。

血液検査で問題は出ていない

乾癬性関節炎の症状が治まっている状態は、血液検査の結果からも確認できます。

現在、上記の血液検査の項目がすべて正常範囲内にあります。

まとめ

2005年に乾癬性関節炎と診断され、免疫抑制剤や抗リウマチ薬を使用した治療を開始しました。

長年の治療と定期的な血液検査を通じて副作用に注意しながら治療を進め、2024年現在、膝の水腫や関節の腫れ、痛みが大幅に改善しました

また、特徴的な「ソーセージ指」も通常の形に戻り、血液検査でも異常は見られません。

これにより、日常生活への支障はほとんどなくなりました。

この記事では、治療の流れや症状の変化を共有し、同じ病気に苦しむ方々の参考になればと願っています。

 

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